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新たなオピオイド鎮痛薬:メサドン(メサペイン)承認

適応は大雑把にいうと
他の強オピオイド鎮痛剤(モルヒネ、フェンタニル、オキシコドン?)が効かないがん性疼痛

1)メサドンの利点と欠点 世界各国で使用量増加(PDF注意)
http://www.ytakashi.net/contents/0.cancer/report07/070226methadon.pdf

2)承認審査情報(PDF注意)
http://www.info.pmda.go.jp/shinyaku/P201200139/470006000_22400AMX01400_A100_1.pdf

3)メサドン:がん情報サービス
http://ganjoho.jp/professional/med_info/drug/methadone.html

上記の資料よりメサドンのいいところ抜粋

・活性代謝物が存在せず、腎機能低下症例に有用 1)

・他のオピオイドに比較して低価格 1)

・他のオピオイドとの交差耐性が少ない 1)

・NMDA 受容体拮抗作用がありオピオイド耐性と痛覚過敏を回復 1)

・半減期が長く、1 日 2~3 回の投与が可能 1)

・バイオアベイラビリティ(吸収率)が高く80~85% 2)

注意点

・長い半減期が予測しにくく、
 半減期が長いので定常状態に達するまでに時間がかかる
 (少ない量からゆっくりと適量にしていく必要がある)

  添付文書案では投与初期7日間は増量しないようにするような記載が
 入るかもしれない。
 約7日で定常状態に達する(薬の本来の効き目が現れてくる)

・薬物動態の個人差が大きく用量調節は慎重にする必要がある。

・肝機能障害者では半減期が延長

・QT延長の副作用
 時に致死的になる副作用

・薬物相互作用が多い
 本薬の代謝には主に CYP3A4 及び CYP2B6、
 一部 CYP2C19、CYP2D6、CYP2C8
  及び CYP2C9 が関与するとともに、本薬は P 糖タンパク質の基質である

・半減期が長いので速効性は期待できないかもしれない
 (レスキューには向かないので他のオピオイドで対処することになるかな)

・苦みが強い

・錠剤発売時点では注射剤がないので
 経口できなくなったときのことを 想定しておく必要がある


・保険適応上はオピオイドが投与されていない患者に処方できない。
 他の強オピオイドからの切り替えのみ。


・医師は研修会やe-ラーニングを受けてメーカーに登録されてからでないと
 処方できないかもしれない。


・調剤する薬局側も処方医が登録されているか確認してから
 調剤になるかもしれない。


規格は
メサペイン錠5mgと10mg

用法用量は
本剤は、他の強オピオイド鎮痛剤から切り替えて使用する。
通常、成人に対し初回投与量は本剤投与前に使用していた強オピオイド
鎮痛剤の用法・用量を勘案して、メサドン塩酸塩として 1 回 5~15 mg を
1 日 3 回経口投与する。

半減期が長くて神経因性疼痛にも効果があるという
魅力的な鎮痛剤。
その扱いには注意が必要な薬だった。

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NSAIDsのジレンマ 抗血小板か消化管障害低リスクか

NSAIDsの副作用のなかで、もっとも深刻なのが、消化管障害である。
これこそが、非がん性疼痛においてCOX-2選択的阻害薬を重用する潮流を
生んでいるといえる。

しかし、コキシブ系のCOX-2選択的阻害薬は重篤な心血管障害を示すことがあるので、
十分な注意が必要である。

皮肉なことに、これはCOX-2の示す局所的なPGI2発現調節に起因する。(下図)

NSAIDsの作用

成田 年,山下 哲,NSAIDsならびにアセトアミノフェンの作用機序から考えるがん疼痛治療効果の有用性,薬局 2012,Vol63 No.6 pp2292-2300



NSAIDsのCOX-1阻害作用が強いほど
トロンボキサンA2産生が抑制され抗血小板作用が強くなるというメリットがある。
(高用量になるとPGI2産生抑制により抗血小板作用が弱くなる可能性がある)
同時に胃粘膜のPGE2とPGI2産生が抑制され
消化管障害のリスクが上昇するというデメリットがある。

NSAIDsのCOX-2選択性が強いほど
消化管障害のリスクが低下するというメリットがある。

同時に局所的なPGI2産生が阻害され、
血栓が形成されやすくなると考えられている。

おまけで気になる記述を引用

持続的ながん疼痛の治療には、
セレコキシブ(セレコックス)などのコキシブ系薬剤が
NSAIDsの第一選択薬としての候補になっていくわけだが、
一方でエトドラク(ハイペン)やメロキシカム(モービック)など、
コキシブ系ほどの選択性はないものの
COX-2選択性が高いこれらの薬剤も重用な選択肢となる。

実は、エトドラクやメロキシカムは胃腸障害が少ないばかりでなく、
腎臓・肝臓に対する負担もほとんどないため、
腎・肝疾患を示す患者や末期がんの患者にも適応が可能となる。

さらにはコキシブ系でみられるような心血管障害もほとんどない。
これら2剤は欧米ではCOX-2選択的阻害薬としては分類されていないものの、
COX-2選択性は十分にあり、
副作用が非常に少ないことからもその有用性は疑いようがない。

成田 年,山下 哲,NSAIDsならびにアセトアミノフェンの作用機序から考えるがん疼痛治療効果の有用性,薬局 2012,Vol63 No.6 pp2292-2300より引用一部改変



メロキシカムは半減期が長いため
腎障害リスクが高いと思っていた。

Am J Kidney Dis 45:531-539.
http://213.4.18.135:48080/120.pdf

不使用に比べて腎不全リスクが
ジクロフェナク(ボルタレン)で3.12倍
イブプロフェン(ブルフェン)で2.64倍
メロキシカム(モービック)で8.05倍
ナプロキセン(ナイキサン)で1.89倍

この論文ではメロキシカムは症例数が少ないためか
95%信頼区間が 1.98倍-32.81倍と非常に広くなっている。

もしかすると1.98倍かもしれないし、32.81倍かもしれない
なんとも判断しがたい。

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任意の量のオピオイドを換算するエクセルファイル

以前の記事で作成したオピオイド換算表は、
決まった値しか表示していなかったので、
任意の量を換算するエクセルファイルを作成。

Googleスプレッドシート版
エクセル形式でダウンロードできます。

黄色のところに各オピオイドの量を入れると換算できます。
トラマールは最大300~400mgなので注意が必要。
オキファスト注は聖隷三方原病院の表を参考にして
モルヒネ注と1:1になるようにしています。

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オピオイド製剤の薬価比較

せっかくオピオイド換算表を作ったので、
この勢いで薬価比較表も作成。

間違っている可能性あり。
注射は持続で投与するのでもう少し安くなるかも。
坐剤の無茶な投与量は計算していません。
デュロテップMTは最大50.4mgまでと添付文書に書いてあるので、
それ以上の用量は計算していません。
モルヒネ硬膜外だと静注の1/5だからかなり安くなりそう

換算表

12345678910
トラマール(mg/日)150300







経口モルヒネ(mg/日)30601201802403003605407201080
オキシコンチン(mg/日)204080120160200240360480720
モルヒネ坐薬(mg/日)(20)4080120160200240360480720
ヂュロテップMTパッチ(mg/3日)2.14.28.412.616.82125.237.850.4×
フェントステープ(mg/日)1246810121824×
ワンデュロパッチ(mg/日)0.871.73.456.78.4101520×
モルヒネ注(mg/日)15306090120150180270360540
フェンタニル注(mg/日)0.30.61.21.82.433.65.47.210.8
パビナール(mg/日)
アンプル数
1224487296120144216288432

1.5369121518273654
トラマール(mg/日)150300







コデイン(mg/日)180








レペタン坐薬(mg/日)0.61.2










薬価

12345678910
トラマールCap197.7414







パシーフCap801148327754258555071528325125831665024975
オキシコンチン558965.21930289538604906579086851158017370
アンペック坐薬646129218303496.85988.4




ヂュロテップMTパッチ6421155.92179.63118.84015.95171.86195.5867312047.7
フェントステープ571106419822854369547595677845411085
ワンデュロパッチ564106419832803364647105629835610938
モルヒネ注459918168626043372414050587068952214136
フェンタニル注711132326463969458565167819.211728.81567823517
パビナール注550.511012202330344045505660699091321219818
トラマール注156312







コデイン160.2








レペタン坐薬544.8719.7












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オピオイド換算表(エクセル形式)(2012/11/12更新)

オピオイドローテーションのときに換算をとっさに聞かれると結構テンパるので、
表を作成。 
聖隷三方原病院のサイトの表を参考にしました。

オピオイドローテーション時の注意事項は
癌疼痛の薬物療法に関するガイドライン
http://www.jspm.ne.jp/guidelines/pain/2010/chapter02/02_04_01_04.php#s01
※特に不完全な交差耐性のところが参考になります。
また変更後の観察と調整が大切なようです。

OPTIMの記事
http://gankanwa.jp/tools/step/skill/pain/opioid.html
※1日で全部置き換えないで30%~50%ずつ徐々に置き換える。

トラマドール経口、注射、ワンデュロパッチ、フェントステープ、オキファスト注(2012/11/12追加)もいれています。
※オキファスト注は聖隷三方原病院の表に従って
 モルヒネ注と1:1の換算にしています。


エクセル形式の表はこちら
エクセル形式(xlsx)でダウンロードできます
左上のファイル→形式を指定してダウンロード→Excelを選択

古いエクセル形式(xls形式)はこちらからダウンロードできます

任意の量のオピオイドの換算を行いたい場合は新しい記事を御覧ください。

経口トラマール(mg/日)150300







経口モルヒネ(mg/日)30601201802403003605407201080
オキシコンチン(mg/日)204080120160200240360480720
モルヒネ坐薬(mg/日)204080120160200240360480720
経皮ヂュロテップMTパッチ(mg/3日)2.14.28.412.616.82125.237.850.4×
フェントステープ(mg/日)1246810121824×
ワンデュロパッチ(mg/日)0.841.73.456.78.4101520×
静注
皮下注
モルヒネ注(mg/日)15306090120150180270360540
フェンタニル注(mg/日)0.30.61.21.82.433.65.47.210.8
オキファスト注(mg/日)15306090120150180270360540
トラマール注(mg/日)150300








コデイン(mg/日)180









レペタン坐薬(mg/日)0.61.2










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