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利尿薬の利尿作用と降圧作用が比例しない理由

ループ利尿薬は利尿作用強いが降圧作用は弱い。
サイアザイド系利尿薬は利尿作用普通で降圧作用が強い。

結果だけ知っていたが
なぜなのかが治療薬ハンドブックに載っていた。

ループ利尿薬
利尿作用が強力だが、効果持続時間が短く
作用発揮終了後は、逆にNa再吸収が更新するため
1日全体としてのNaバランスを負にする作用は
慢性期には弱いことに注意すべきである。

ループ利尿薬はレニン分泌を直接刺激するため、
腎機能正常例では、血圧はむしろ上昇することが多い


腎機能低下例では、作用持続時間が延長し、
負のNaバランスが達成されないため降圧作用が発揮される。

治療薬ハンドブック2012 p317より 一部改変



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tag : 利尿薬 降圧薬 薬の要点

ペルジピンの禁忌から脳出血や頭蓋内圧亢進が削除

現在のペルジピン注の添付文書

どういう経緯か知らないが2011年6月の添付文書改定で、
ペルジピン(ニカルジピン)は禁忌から

<(1)頭蓋内出血で止血が完成していないと推定される患者
〔出血を促進させる可能性がある。〕
 (2)脳卒中急性期で頭蓋内圧が亢進している患者
〔頭蓋内圧を高めるおそれがある。〕>



上記の文言が削除された。

ただし、警告に

本剤を脳出血急性期の患者及び
脳卒中急性期で頭蓋内圧が亢進している患者に投与する場合には、
緊急対応が可能な医療施設において、
最新の関連ガイドラインを参照しつつ、
血圧等の患者の状態を十分にモニタリングしながら投与すること。



この一文が追加

慎重投与に

(1)脳出血急性期の患者
〔出血を促進させる可能性があるので、
治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。〕
(2)脳卒中急性期で頭蓋内圧が亢進している患者
〔頭蓋内圧を高めるおそれがあるので、
治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。〕



この2つが禁忌から移動してきたような感じ。

一応禁忌ではなくなったので、
警告の文言を守れば使用できる。

今回調べて初めて知ったけど、
この薬って山之内製薬開発の国産薬だった。

海外の添付文書には禁忌(CONTRAINDICATIONS)として
高度な大動脈弁狭窄症?(Advanced Aortic Stenosis)しか載っていない。

日本で開発された薬なのにどうしてこんなにずれが生じてしまっているんだろう。


自分の病院ではペルジピン使う頻度はあまりなく、
いざ使うとなって「どのくらいの速度でいけばいいの?」と
聞かれることがある。

ガンマ計算が面倒なので、
50kgなら高血圧緊急症の適応だと0.5γから開始だから、
1時間に0.5γ*60分*50kg=1500μg=1.5mg≒2mg

ペルジピンは1Aが2mgのものを置いているので、
大体50~60kgなら
「1Aを生食か何かに溶かして1時間で落としてください。
血圧さがらなければもっともっと早くしてもいいです。」
という感じで答えている。

かなりアバウトだけど血圧モニタリングして下がれば遅くすればいいので、
このくらいにしているが果たしていいのか悪いのか。

今計算したら50kgの人で時間2mgだと0.66γかな。

持続で行くときは側管から流すので、
原液を1時間2mg(2mL)~スタートで血圧見ながら調節していた。
慢性期中心なので使う例はほとんどないけど・・・。

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tag : 降圧薬

Ca拮抗薬の比較

※詳しく論文を読んでいませんが
おそらく小規模な研究が多いため、内容の解釈にご注意ください。


薬局4月号は血圧・血糖・脂質マネジメントがテーマだった。

DHP系Ca拮抗薬について記事があったのでまとめ

ジヒドロピリジン系Ca拮抗薬は
L型カルシウムチャネルをブロックするが
T型、N型をブロックする作用がある薬剤がある。

ニフェジピン(アダラート)→L型のみ
アムロジピン(ノルバスク)→主にL型
エホニジピン(ランデル)、ニルバジピン(ニバジール)、アゼルニジピン(カルブロック
→L/T型
ベニジピン(コニール)→L/T/N型
シルニジピン→L,N型

N型Caチャネルを遮断すると
交感神経終末からのノルアドレナリン(NA)の分泌を、抑制する。
ノルアドレナリン(NA)の分泌を抑制することで、
血管収縮(血管平滑筋の収縮)を抑制し、
また、心収縮力の増加や、
心拍数の増加を、抑制する(ストレス性昇圧を抑制し、降圧作用を示す)。
http://hobab.fc2web.com/sub4-channel.htm




L型とL/T型は腎臓の微小血管への作用が異なることが知られており、
L型は主に糸球体の輸入動脈を拡張し、L/T型は輸入動脈と輸出動脈両者を拡張する。


L/T型Ca拮抗薬は糸球体高血圧を改善し、
抗炎症作用などの非血行動態機序を介した腎保護作用を有することも知られている。
Keio J Med 2010 Sep; 59(3):84-95.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/20881449


L/T/N型
ベニジピン(コニール)


ベニジピンはL型CCBの代表であるアムロジピンと比較すると
高血圧合併のアルブミン尿を有する早期-中等度CKD患者において降圧は同程度だが
アルブミン減少、尿中アルドステロン値低下、尿中Na/K比低下が有意であることが
報告されている
Abe M et al,Hypertens Res ,34(2):268-273,2011

異型狭心症にたいして、最近ベニジピン、アムロジピン、ニフェジピン、ジルチアゼムの4剤比較の
メタ解析ではベニジピンがほかの3群よりも有意に予後が良いことが報告されている。
Nishigaki K et al、:Circ J,74(9)1943-1950,2010

L/T型
アゼルニジピン(カルブロック)


臓器保護作用、抗炎症作用が注目されている。
佐賀大学のグループは、
以前からアゼルニジピンを高血圧患者にアゼルニジピンを
4週間投与するだけで
炎症マーカー、酸化ストレスマーカーが低下し、
さらに細胞培養の系でも正常の人の単核球にアゼルニジピンを付加すると
炎症性サイトカインの酸性が低下することを報告している。
Komoda T et al:Clin Exp Hypertens,32(2):121-128,2010

ARBを既に投与中の血圧管理不良高血圧合併早期CKD患者にアムロジピン、
アゼルニジピンを投与し、血中AGE(終末糖化産物)への影響を検討した。
アムロジピン投与6ヶ月後には血中AGE値は全く変動しないが、
アゼルニジピン投与6ヶ月後は有意に低下した。
AGEは動脈硬化進展に関与するので、
このことによりアゼルニジピンがCKD患者の心・血管イベント抑制に繋がる可能性が示唆された。
Nakamura et al:Am J Med Sci,339(2):157-163,2010

エホニジピン(ランデル)
高血圧と腎症を合併する糖尿病患者にエホニジピン、アムロジピンを投与すると、
腎機能、酸化ストレス、血管効果に関してエホニジピンがアムロジピンよりも
有意に抑制することや、高齢者高血圧合併CKD患者へのエホニジピン投与は
有意な腎機能改善+心・血管イベントを抑制することが報告されている。
Sasaki H et al:J atheroscler Thromb,16(5):568-575,2009
Hayashi K et al:Hypertens Res,33(11):1211-1220,2010


L/N型
シルニジピン(アテレック、シナロング)


多量の蛋白尿を有する高血圧患者にシルニジピン、アムロジピンを投与し
24時間蓄尿による蛋白尿の変化を検討している。
48週間後の比較では、
シルニジピンはアムロジピンよりも有意に蛋白尿を抑制した。
Miwa Y et al:Clin Exp Hypertens,32(6):400-405,2010



アムロジピン以外のCCB
ベニジピン=コニール(協和発酵キリン)
エホニジピン=ランデル(日産化学とゼリア新薬)
アゼルニジピン=カルブロック(宇部興産と三共)
シルニジピン=アテレック(味の素)

調べてみたら、どれも国産だった。
だから大規模臨床試験がないのかもしれない。

ベニジピンなんて薬理作用だけ見たら相当良さそうに見えるが
薬理作用と臨床効果は乖離していることがあるので鵜呑みにはできない。

なんと言ってもノルバスクの絶大なシェアがあるので、
あまりこれらの薬が処方されている例を見ない。
アムロジピンは降圧効果、持続時間、脳卒中予防が確実だし相互作用が比較的少なく、
使いやすい薬剤ではある。
カルブロックは相互作用が多くて若干使いづらいかもしれない。

コニールやアテレックは相互作用もさほど多くなく、
ジェネリックも発売されているので、
特に腎障害の患者さんには選択してもいいような感じがしてきた。

ランデルはいいかもしれないが
シェアがかなり少なそう・・・。

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tag : 薬の比較 降圧薬

ARBとACE阻害薬の薬価比較

内科開業医のお勉強日記で
高血圧:ARB処方禁止でカナダでは数百ドルの医療費節約・・・日本も是非・・・
というおもしろい記事があったので、
薬価を比較してみる。

まずACE阻害薬とARBの等価換算が必要なんだけど、
これがよくわからなかったので、
日経メディカルの記事を参考にして
ミカルディス40mg(テルミサルタン)=レニベース10mg(エナラプリル)
と仮定する。
ここが間違っていると全てが狂うので間違っていたらコメントください。
ただ、そのままだとACE阻害薬は
日本の適応の用量から倍量まで投与する必要がでてくるのが問題。

とりあえず今回比較するのは
日本で最も処方されているARBのブロプレスと2位のディオバン
ACE阻害薬は(多分)最も処方されているレニベースと
そのジェネリックのレニベーゼ
あと高性能ACE阻害薬と言われている
オドリック(トランドラプリル)とそのジェネリックのトラントーワ
タナトリル(イミダプリル)とそのジェネリックのイミダプリル「トーワ」

等価換算表


薬価比較表


薬価比較のグラフ


換算が正しければ
高血圧ガイドラインへの指摘にあったように
ACE阻害薬とARBの薬価の差はない。
後発薬に変えて初めて薬価の差が大きくなる。
特に低用量だと全然違う。

レニベーゼが圧倒的に安い。

ブロプレス8mgの代わりにレニベーゼ10mgを1年間飲むとしたら、
1日110円安くなるので1年で40,150円

ブロプレス8mgの代わりにイミダプリル10mg「トーワ」を1年間飲むとしたら、
1日53円安くなるので1年で19345円。

個人だとあまりインパクトがないな。

2009年に
ブロプレスは薬価ベースで1500億
ディオバンは1200億円の売上

ACE阻害薬の副作用を30%と多めに見積もって
ブロプレスが30%の450億
残りの70%をレニベーゼにかえたら大体薬価1/4と見なしてみる。
1050億*1/4=約250億
合計700億(1500億との差は800億)

ディオバンの30%=360億
レニベーゼはディオバンの1/3と考えると
70%レニベーゼに変えて
840億*1/3=280億
合計640億(1200億との差は560億)


同様に
ブロプレスとイミダプリル「トーワ」だったら薬価2/3とみなして
70%イミダプリルに変えると
1050億*2/3=700億
合計1150億(1500億との差は350億)

ディオバンとイミダプリル「トーワ」だったら薬価4/5とみなして
840億*4/5=約670億
合計1030億(1200億との差は170億)

基本的に効果だけみればACE阻害薬はARBに負けない!
と少し前まで確信していたけど、

脳卒中治療ガイドライン2009に

ONTARGETを含むACE阻害薬とARBに関するRCTのメタアナリシスによれば25)、脳卒中の発症はARB内服群でACE阻害薬内服群と比べ8%有意に低下した(p=0.036)(Ⅰa)
http://www.jsts.gr.jp/guideline/021_024.pdf


という記載がありました。

詳細は論文を読んでいないのでわかりませんが・・・。

でも基本的にはARB第一選択禁止という内科開業医のお勉強日記さんに賛成。
そしてもし使うとしても心不全にニューロタンじゃなく
ブロプレス使ったほうが良いはず・・・。

ロサルタン vs. カンデサルタン,心不全患者の全死亡1.43倍に
http://mtpro.medical-tribune.co.jp/mtpronews/1101/1101024.html

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tag : 薬の比較 薬価 降圧薬

ARBの薬価比較

平成24年度の薬価を反映した比較表とグラフを 新しい記事にまとめています。 そちらをご覧ください。
※ここからは平成22年度の薬価です たまに「ARB 薬価 比較」で検索してこられる方がいるので案内。

まずは換算表
ARBの商品名成分名12345
ニューロタンロサルタン
25mg50mg
100mg
ディオバンバルサルタン20mg40mg80mg
160mg
ブロプレスカンデサルタン2mg4mg8mg12mg
アバプロイルベサルタン
50mg100mg

ミカルディステルミサルタン
20mg40mg
80mg
オルメテックオルメサルタン5mg10mg20mg
40mg


あまり自信はないがこれであってると思う。

グラフ作るために全ての薬価を埋めないといけなかったので、
無い規格は半錠だったり、2+3で4の項目にしたりしてます。
(青色がついているところが埋めた薬価


12345
ニューロタン40.8581.7155.6237.3234.9
ディオバン36.666.8125.3192.1243.8
ブロプレス41.577.3150.3231.9
アバプロ37.274.4142.5216.9285
ミカルディス37.6575.3142.4217.7213.6
オルメテック38.874142216213


グラフ


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