コルヒチンとクラリスの併用は絶対禁忌(?)

116名の患者で、88例で同時投与、28例で継続した処方を見つけた。
併用群9例の患者(10.2%)、継続使用群1例(3.6%)で入院後28日以内に死亡。
死亡原因は6例で肺炎、2例で急性腎不全、1例でうっ血性心不全、1例で多臓器不全。
多変量解析で、オーバーラップしている期間が長いほど(relative risk 2.16, p < 0.01)、
ベースの腎障害があるほど(RR 9.1, p < 0.001)、
入院中汎血球減少症の進展があるほど(RR 23.4, p < 0.001) 、
独立して死亡と相関。

内科開業医のお勉強日記
クラリスロマイシンとコルヒチンの相互作用による致命的な合併症
http://intmed.exblog.jp/2134895/



元の論文は多分これ
http://hub.hku.hk/handle/10722/45008

併用すると1割の患者が死亡とはインパクトが大きい。

添付文書では

肝臓又は腎臓に障害のある患者で、
肝代謝酵素CYP3A4を強く阻害する薬剤※又はP糖蛋白を阻害する薬剤


コルヒチン添付文書より



と禁忌に書かれているが、
具体的な併用禁忌は無し。

腎機能障害あると本当に危険(というか死ぬ可能性がある)。
肝機能障害はどうだろう。
結局どちらもなくても避けたほうが良さそう。
代替えとしてはアジスロマイシンが挙がっているけど、
少量長期投与の人は代替えにならなそう(保険も通らなさそう)なので、
コルヒチン投与できないかもしれない。

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アセトアミノフェンの内服と坐剤の薬物動態

アセトアミノフェンの剤形によるバイオアベイラビリティの違いが
以前から気になっていたが調べるのを忘れていた。

まず、2007年にアセトアミノフェンの全製剤が小児に使用可能になり、
投与量も内服・坐剤ともに1回10~15mg/kgになったようだ。

http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/series/drug/update/200704/503016.html

http://www.abbott.co.jp/medical/product/ppg/housou/0712_acet.pdf

同じ投与量でいいということは内服も坐剤も
バイオアベイラビリティ(AUC)は同じということと考えてよさそうである。

元々アセトアミノフェンは経口投与で90%以上の
バイオアベイラビリティが得られるようだ。

経口投与後のバイオアベイラビリティは約 90%
サールツーシロップ小児用 インタビューフォームより


具体的な資料として内服はカロナールの添付文書
http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/1141007F1063_2_01/

坐剤はアンヒバのインタビューフォーム
http://www.abbott.co.jp/medical/product/ppg/interview/if_anhiba.pdf

比較すると

AUCCmaxTmax半減期
カロナール錠400mg19.03±2.45 9.1±2.9 0.46±0.19 2.36±0.28
アンヒバ坐剤400mg20.36±1.754.18±0.311.60±0.162.72±0.26


カロナールの血中濃度推移
カロナール

アンヒバの血中濃度推移
アンヒバ

やはり内服と坐剤のAUCはほぼ同じ。
内服に比べて坐剤のほうがTmaxが遅く、Cmaxが低い。

試験を行ったのが別々の会社で試験条件や製剤なども
全然違うのでそのまま受け入れるのはまずい。

ただ、このまま解釈すると座薬のほうが緩やかに長く効いて、
内服のほうが即効性で短時間ということになる。

カロナール坐剤の添付文書を見ても200mgでTmaxは1.3±0.1hrなので、
坐剤の効き目が内服に比べてやや遅れるのはあるのかもしれない。

井蛙内科開業医/診療録(3)というブログにも
アセトアミノフェンの経口か直腸投与かで解熱の指標に違いがあるか
載っていた。

投与後1時間および3時間の体温低下、
体温が1℃低下するまでの平均時間、
および最大の体温低下(2研究)では差がなかった。
http://wellfrog3.exblog.jp/10343012/


結局薬物動態に多少の差があっても
アセトアミノフェンの解熱効果にそれほど大きな差はないと見て良さそう。

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P-糖タンパク質の基質になる薬物一覧

薬局2010年7月号より

薬物名代謝酵素(CYP)商品名薬物名代謝酵素(CYP)商品名
アクチノマイシンD
コスメゲンタモキシフェン2D6,3A4 ノルバデックス
アドリアマイシン
アドリアシンデキサメタゾン2D6,3A4 デカドロン
アトルバスタチン3A4リピトールドキソルビシン
アドリアシン
アミオダロン3A4アンカロンドセタキセル3A4タキソテール
アミトリプチリン2D6、3A4トリプタノールドンペリドン2D6,3A4 ナウゼリン
アリスキレン3A4ラジレスニカルジピン3A4ペルジピン
アンプレナビル2D6,3A4フローゼニソルジピン3A4バイミカード
イトラコナゾール3A4イトリゾールニフェジピン3A4アダラート
イベルメクチン
ストロメクトールニトレンジピン3A4バイロテンシン
イリノテカン3A4,2B6トポテシンニルバジピン3A4ニバジール
インジナビル3A4クリキシバンネルフィナビル3A4ピラセプト
エストラジオール3A4エストラダームパクリタキセル3A4タキソール
エトポシド3A4ラステットヒドロコルチゾン3A4サクシゾン
エホニジピン3A4ランデルピノレルビン3A4,2D6ナベルミン
エリスロマイシン3A4エリスロシンピモジド3A4オーラップ
オメプラゾール2C19,3A4オメプラールビルダグリプチン
エクア
オンダンセトロン3A4ゾフランビンクリスチン3A4オンコビン
カベルゴリン
カバサールビンデシン3A4フィルデシン
キニジン3A4キニジンビンブラスチン3A4ビンブラスチン
グリベンクラミド3A4,2C9ダオニールフェキソフェナジン
アレグラ
クラリスロマイシン3A4クラリスフェニトイン2C8,3A4アレビアチン
クロルプロマジン3A4コントミン ウインタミンフェロジピン3A4ムノバール
コルチゾール3A4コートンフェンタニル3A4デュロテップ
コルヒチン3A4コルヒチンプロゲステロン3A4
サキナビル3A4インビラーゼプロパフェノン2D6,3A4 プロノン
シクロスポリン3A4ネオーラル サンディミュンベニジピン3A4コニール
ジゴキシン
ジゴシンベラパミル3A4ワソラン
ジギトキシン
ジギトキシンマイトマイシンC
マイトマイシン
シプロフロキサシン3A4シプロキサンマニジピン3A4カルスロット
シメチジン
タガメットミトキサントロン
ノバントロン
ジルチアゼム3A4ヘルベッサーモルヒネ
MSコンチン
シロリムス3A4未発売ラニチジン1A2,3A4ザンタック
シロスタゾール3A4プレタールランソプラゾール2C19,3A4タケプロン
シンバスタチン3A4リポバスリドカイン3A4キシロカイン
スパルフロキサシン
スパラリトナビル3A4ノービア
スピロノラクトン
アルダクトンAリファンピシン3A4リファジン
セリプロロール
セレクトールレボフロキサシン
クラビット
ダウノルビシン
ダウノマイシンロサルタン3A4,2C8ニューロタン
タクロリムス3A4プログラフロペラミド
ロペミン


平田純生,クラリスロマイシンとP-糖蛋白基質 薬局 2010 Vol.61 No.8 p100より引用 一部改変

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