脳梗塞発症後の降圧薬開始時期

脳梗塞急性期は基本的に血圧を下げないほうが
機能予後が良いとされている。

下げるとしても

脳梗塞急性期では、収縮期血圧>220mmHgまたは
拡張期血圧>120mmHgの高血圧が持続する場合や、
大動脈解離・急性心筋梗塞・心不全・腎不全などを
合併している場合に限り、慎重な降圧療法が推奨される(グレードC1)。
脳卒中治療ガイドライン2009
http://www.jsts.gr.jp/guideline/007_008.pdf



のような基準で降圧薬が投与される。
心不全、腎不全時の降圧薬の投与の可否もなかなか悩みどころ。

しかし急性期をすぎたらいつ降圧薬を開始していいのかが、
よくわからない。
いったいいつまで急性期でいつから慢性期なのか。
理論的にはペナンブラの状態が良いほうか悪いほうのどちらかに固定されてしまえば
降圧したほうが良いと思うが、判断基準がわからんし・・・。

一般的には脳梗塞発症後一ヶ月経ったら降圧薬を開始する方法を
とっている気がするが根拠はあるのかと外科系の医師に聞かれたので、
ここにも記録しておく。

脳血管障害慢性期(発症1か月以降)では,
降圧最終目標(治療開始1-3か月)は140/90mmHg未満とする。
緩徐な降圧がきわめて重要であり,臨床病型(脳出血,ラクナ梗塞など),
脳主幹動脈狭窄・閉塞の有無,脳循環不全症状の有無に留意する。
両側頸動脈高度狭窄,脳主幹動脈閉塞の場合は,
特に下げすぎに注意する必要がある。
ラクナ梗塞や脳出血では140/90mmHgよりさらに低い降圧目標とする。

日本高血圧ガイドライン2009
http://minds.jcqhc.or.jp/stc/0019/1/0019_G0000180_0040.html



ガイドラインに明記してあるので「一ヶ月が一般的なんですよ」と説明しやすい。
いわゆる脳梗塞の慢性期というのは発症一ヶ月以降のことを指しているようだ。

日本高血圧ガイドライン2009
http://minds.jcqhc.or.jp/stc/0019/1/0019_G0000180_0040.html
ここの表6-1に

急性期(発症1-2週間以内)


という記載と
注釈で

急性期治療が終了する1-2週後から開始することもある。


と書いてあるので、
絶対1ヶ月待つわけでもなく、
早期に降圧する例があってもいいかもしれない。

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tag : 脳梗塞治療 降圧薬

コメント

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参考になりました

はじめまして。

降圧剤に関して、調べていてここを発見しました。
色々な記事をを読ませていただきましたが、ひとつひとつが、すごく細かい情報でとても参考になりました。ありがとうございます。

また、ちょくちょく立ち寄らせていただきますね。
更新楽しみにしてます。それでは。

はじめまして

返信が大変遅くなりすみません。

個人的な感情もかなり入っている記事ですが参考になれば幸いです。
これからもよろしくお願い致します。
カウンタ
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Author:テツ
僻地の小規模病院の薬剤師です。


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