アクトスによる浮腫にはスピロノラクトンかトリアムテレンが効きやすい

浮腫というと利尿作用が最強のループ利尿薬(一般的にフロセミド?)が選ばれがちだが、
アクトスは腎臓のPPARγを活性化させて浮腫を引き起こすので、
フロセミドよりスピロノラクトン(アルダクトンA)かトリアムテレン(トリテレン)がいいらしい。

アクトス(ピオグリタゾン)は腎集合管PPARγの活性を介して、
ENaC(epithelial sodium channel)発現の増加によるNa再吸収亢進が考えられる。

理論的には腎集合管ENaCの特異的阻害薬であるamilorideが最も有力な治療薬としてあげられる。
Karallieddeらは,チアゾリジンにおける体液貯留に対して、種々の利尿薬の効果について検討した。

フロセミド、ヒドロクロロチアジド、スピロノラクトンのなかで、
最も効果的だったのは、スピロノラクトンであった。

その機序としては、スピロノラクトンによるアルドステロン作用の阻害により、
結果的にはENaCの作用を抑制したものと考えられる。
しかしながらこの研究において、amilorideが検討されておらず、
その点が残念である。

我が国では現在amilorideの使用はできないものの
その類薬のトリアムテレンは使用可能である。

以上の結果より、、チアゾリジンによる浮腫の対処としては、
利尿薬の中でもトリアムテレンとスピロノラクトンが有力な候補として挙げられる。

麻生好正,臨床で役立つチアゾリジンの処方設計と副作用管理2:浮腫のメカニズムとその対応,薬局 2009 Vol60 No2 95-98より引用 一部改変


上記引用中で利尿薬を比較しているという論文はおそらく↓
http://jasn.asnjournals.org/content/17/12/3482.short

トリアムテレンって学校で習ったけど、
今までで1回も投与されている患者を見たことがない気がする・・・。

スピロノラクトンの利尿作用は通常だとループ利尿薬に比べてかなり弱いので、
利尿目的で投与するのはがん性の浮腫や腹水のときぐらいかと思っていた。

アクトスはPPARγを活性化してインスリン抵抗性改善作用を示すので、
浮腫は表裏一体の副作用になっているようだ。

アクトスの浮腫出現は用量依存生で、女性に多く男性に少ない。

アクトスの添付文書には

投与中は観察を十分に行い、浮腫、急激な体重増加、心不全症状等がみられた場合には投与中止、
ループ利尿剤(フロセミド等)の投与等適切な処置を行うこと。


と書いてあるのでこのままループ利尿薬だけで治療するのではなく
あスピロノラクトンもかませておきたい。

水分の貯留を確認するのに体重の増減が一番測りやすく、
わかりやすい。

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