腎不全(腎障害)時の抗菌薬投与量

IDATEN(2009)IDATENのプロが答えるそこが知りたかった感染症 南江堂 54-55ppより引用 一部改変

腎障害患者、腎不全患者への抗菌薬投与量は、
基本的にサンフォードガイドの投与量とするが、
いろいろ注意すべきことがある。

サンフォードの投与量は吸収に問題がないことが前提となっている。
尿毒症では肝臓の初回通過効果が低下している可能性があり、
経口薬では血中濃度が高くなることがある。

GFRはCockcroft-Gaultの式を使う。
体重は理想体重
ただし、乏尿や血清クレアチニンが急速に上昇している場合では
クレアチニンクリアランスは10mL/min以下として考える。

トリメトプリムやシメチジンはクレアチニンを見かけ上、上昇させるので注意


新しく本を買って今まで曖昧な知識だったことが一つわかった。
クレアチニンが急激に変動しているときに腎機能の予測式は
役に立たないと、何かの本で読んだ気がするがどの本だったか忘れていた。
この本で改めて、急速に悪くなっているときや乏尿時の考え方がわかった。

理想体重か実測体重かは
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1317825423
↑でも議論されているけど、どちらかというと実測値のほうが楽である。
やせ型なら実測で肥満なら理想体重がいいというのはなんとなくうなずける。

腎不全であっても初回投与量は通常量で開始し、
その後サンフォードの投与量に従う。



これも勘違いしていた・・・。
初回投与はローディングドーズとして投与するとのこと。
腎障害→半減期延長→目標の血中濃度に達するのが遅くなるのは当たり前か・・・。

サンフォードに載っている投与量は米国人で、
体格が日本人に比べて大きいと言われるがが、
米国にもアジア人と同じような体格の人がいる。
サンフォードの用法用量は世界標準。



この投与量を日本腎臓学会のeGFRの式で求めたGFRを
使えるかどうかがわからんなぁ・・・。
結局Cockcroft-Gaultでやったほうがよさそうだ。

あと
http://www.kameda.com/medi_personnel/infectious_disease/images/12.pdf
↑のページにあるようにペニシリンなどβラクタムが起こす腎障害は
アレルギー性の間質性腎炎だから投与量を多くすると腎障害を
起こす確率が増えるということはあまり考えなくていいらしい。

今回購入したIDATENのプロが答えるそこが知りたかった感染症という本は、
http://www.nankodo.co.jp/wasyo/search/syo_syosai.asp?T_PRODUCTNO=2250891
ここの目次を見て即買いした。

尿路感染にST合剤、ペニシリン持続投与など臨床で気になることが
たくさん載っていてとても参考になる。
最後のほうには日本の感染症診療におけるの重鎮達の声も聞けておもしろい。
満足度★★★★★

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