アミノ酸輸液は高カロリー輸液より末梢用のほうが細菌汚染に弱い
高カロリー輸液のような高濃度のブドウ糖が存在する環境下では
真菌などの細菌しか生育できず、
ブドウ球菌であってもほとんど増殖できないが、
末梢投与用のアミノ酸輸液は、
電解質組成、糖濃度、、浸透圧、pHなどの成分特性が
液体培地に近づいてしまう。
その結果、末梢投与が可能なアミノ酸輸液は、
高カロリー輸液より細菌汚染に弱い製剤となってしまう。
つまり、安全だと思われがちな末梢用輸液のほうが
汚染に弱いにもかかわらず、病棟の片隅で取り扱われている。
杉浦 伸一,輸液療法を薬学的視点で管理する重要性,薬局 2012 vol.63 No.8 2635-3640から引用
単純に知らなかった。
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