薬物投与設計におけるeGFRの有用性 日病薬誌 第46巻2号(179-182)2010

今月の日病薬雑誌にeGFRと腎機能の考え方について掲載されていたのでまとめ
著者は大阪大学大学院医学系研究科保健学専攻 堀尾 勝氏

引用しながら一部改変

本気で腎機能が知りたい場合はイヌリード注を使って
イヌリンクリアランスを測定すると実測のGFRを知ることができる。



図A
実測Ccrと実測GFR比較
24時間蓄尿によるクレアチニンクリアランスは図Aのように実測GFRより20~30%高い値になる。
GFRの換算にはCcrに0.715をかけるとGFRを求めることができる。



クレアチニンは従来Jaffe法という測定法だったが、
現在は酵素法である。
Jaffe法は酵素法に比べて0.2mg/dLほどクレアチニンが高くなる。
この測定法をもとにクレアチニンクリアランスは
GFRに近似した値になっていた。
図B
JeFFe法と酵素法

図Bのように現在の酵素法の測定で求めるCcrは
GFRより高い値を示す。



Cockcroft-Gaultの式は実測GFRより高くなる傾向にあるが、
図Cのように70歳以上ではGFRに近似した値になる
図C
CG式グラフ

ただし日本人の高齢者は図Dのようにcockcroftらのデータより
単位体重あたりのクレアチン排泄が多く、
CG式では高齢者が低く推算される要因となっている

図D
日本の高齢者tCGデータ比較



日本人のGFR推算式より求められるeGFRは18歳以上の成人が対象であり、小児には適用できない。
体表面積補正値が算出される点に特徴があり、
CKDのステージ分類など基準域との比較に有用である。
反対に、薬物投与量設定時のGFR(mL/min)を算出するには
体表面積補正を外す必要があり、症例の体表面積を体重、身長より求め、
再計算を行う。


体表面積=体重(kg)^0.425x身長(cm)^0.725x0.007184

体表面積未補正eGFR=0.806xCr^-1.094x年齢^-0.287x体重^0.425x身長^0.725



図EのようにGFR推算式の正確度は、実測GFRの±30%の範囲に75%の症例が含まれる程度であり、
大きく外れる症例が存在することに注意が必要である。
ただし、それでもcockcroftGaultの式よりは正確である。

図E
実測CcrとeGFR比較



薬剤の添付文書にあるCcr別投与量は、
単位が(mL/min)であり、
eGFRの(mL/min/1.73)とは異なっている。
そのため体表面積未補正のeGFRを用いる必要がある。



今回の記事をまとめてまた新しいことがわかった。
今までeGFRの単位についてよくわかっていなかったが、
添付文書のCcr=推算式で求めたeGFRではなくて。
eGFRを体表面積未補正にした値をもとに投与量を調節する必要があるということだ。

適当だけどcockcroftGault式、eGFR、体表面積未補正eGFRを計算する
エクセルファイルを作ったのでUP
https://spreadsheets.google.com/ccc?key=0AoAQ3_5v0ZNrdEZiaExJOXM2NnB1clVvQlNuSWdMR1E&hl=ja

ネットでできる計算フォームも作成しました。
http://ploop70.web.fc2.com/gfr.html

このような記事は基本的だけど曖昧だった知識を与えてくれるので本当に助かります。

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